スパイク選び基本編
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スポーツをしていると様々な怪我(スポーツ障害)を負う場合がある。 もちろん怪我をしない事が1番だが、スポーツをしている以上、怪我のリスクは絶対にゼロにはならない。 陸上競技でよく起こる怪我としてはシンスプリント、足底筋膜炎、アキレス腱炎、肉離れなどが挙げられる。 選手として怪我とどのように向き合い、乗り越えていくことが良いか。この記事では治療とリハビについての基本的なプロセスを紹介していく。
整形外科と接骨院は似て非なるものである。 怪我へのアプローチを考える為に、まずは整形外科と接骨院の違いを確認しておこう。
整形外科は医師が専門的に行う外科的な治療を提供する医療機関であり、接骨院は理学療法士や柔道整復師などが提供する非外科的な治療を行う施設。整形外科で接骨院のような治療を提供している場合もある。
整形外科では手術が含まれることがあり、診断や治療は医学的な知識に基づく。一方で接骨院は主に理学療法や手技療法を通じた治療を提供し、外科手術は行わない。
整形外科は骨折や脱臼などの外傷、関節疾患など広範な骨・関節の問題に対応。接骨院は主に運動器の機能改善や痛み緩和、リハビリなどに焦点を当てる。
整形外科は病院や医療センターなどの大規模な医療機関で見られ、手術室や入院設備を備えていることが一般的。接骨院はクリニックや施療所などで、比較的小規模であり、主に外来診療となる。
①まずは医師の診断を受けよう。 最初にして最重要。 医者と一言で言っても内科、外科、整形外科、歯科、眼科と様々。 怪我の場合はまずは整形外科で間違い無いだろう。 レントゲンやCT、MRIなどで怪我の診断をしてくれる。 診断は医師にしかできない。 しかしよくあるパターンとしては、レントゲン撮影して骨に異常がないことを確認したら「炎症ですね。休んでください。湿布だしときます」 で終る場合だ。 いやいやいや 待ってくれ。 休めばいいのは分かる。 でも休みたくないんだ。 だって休んだから足遅くなるから! 「今すぐ練習ができるレベルに戻してくれよ!」 っというのが我々(選手・コーチ)の願いなのである。 だが整形外科医の仕事は「選手を競技復帰させる」ことでは無い。整形外科の仕事はあくまで「怪我の診断と外科的処置」にとどまる場合が多い。 例えば骨折だとしたら、骨をくっつけるまでが整形外科医の仕事だ。 競技復帰は専門外。
②治療 接骨院、鍼灸院 こちらは怪我の診断はできないが、治療を行ってくれる。接骨院には、柔道整復師、鍼灸師、按摩師などの国家資格を持ち治療に当たってくれるスタッフがいることが多い。後述するがATやCPTなどの資格を持つスタッフが在籍していることもある。スポーツ選手の治療を得意とする接骨院や、高齢者の加齢による疼痛の軽減を得意とする接骨院など、院によって特色があるといえる。 競技復帰へのサポートを行ってくれる院もあるが、当たり外れも大きい。 選手や指導者の間では 「あそこの接骨院はいいよ」「あそこは治療下手だ」など情報の共有が頻繁に行われている。
③リハビリ(生活復帰) 理学療法士によるリハビリ 理学療法士とは簡単に言うとリハビリの専門家だ。 とはいえ、こちらは「患者を日常生活ができるレベルに戻す」のが仕事だ。「競技復帰」は専門外。 理学療法士の仕事 理学療法士は、患者の身体機能や運動能力を評価し、疾患や障害に対するリハビリテーションプログラムを設計・実施する専門家です。主な役割や活動には以下が含まれる。 1- 評価:患者の身体的な機能や運動能力を評価し、問題の原因を特定する。 2- 診断補助:他の医療専門家と連携して、患者の状態や治療方針の診断を支援する。 3- 治療計画:患者に合わせたリハビリテーション計画を策定し、目標を設定する。これにはエクササイズ、ストレッチ、筋力トレーニング、運動療法などが含まれる。 4- 治療の実施:策定された治療計画に基づいて、患者に対して運動療法や理学療法を提供する。 5- 患者教育:患者に対して、自宅での運動や予防策についての教育を行い、治療の継続性を確保する。 6- 進捗モニタリング:治療の進捗をモニタリングし、必要に応じて治療計画を調整する。 理学療法士は怪我や疾患の回復や機能の向上を促進し、患者ができるだけ独立して生活することを支援する。
③リハビリ(競技復帰) アスレチックトレーナー アスレチックトレーナー(AT)が「競技復帰」を担当する存在だ。スポーツトレーナーの区分けは様々あるが、怪我や競技復帰に関してはATが中心となって、そのプロセスが進んでいく。 ATの役割 1- 怪我の予防とトレーニング計画の策定 2- 選手の健康状態のモニタリングと評価 3- 応急処置や救急処置の提供 4- リハビリテーションプログラムの設計と管理 5- トレーニング中のフォームやテクニックの改善のサポート 6- トレーニングや競技中のケガの即座な対応 7- チームと協力してトレーニング環境を安全かつ健康的に維持 8- 医療専門家やコーチと連携して選手の状態を最適化 9- 選手とコミュニケーションをとり、心理的なサポートを提供 ATはスポーツ現場での怪我予防・応急処置から競技復帰まで幅広くサポートする。特に最終的な競技復帰の段階においてはATが中心となって、リハビリプログラムを遂行していく。
怪我をしてしまった場合 ①医師の診断と外科的治療 ②接骨院や鍼灸院で被外科的治療 ③理学療法士による一般生活復帰に向けたリハビリ ④ATによる競技復帰に向けたリハビリ 概ね、この4つのプロセスを経ることになる。 各プロセスが同時進行で行なわれる場合も多々ある。 トップ選手の場合は専属のチームが組まれ、各分野の専門家がコミュニケーションをとりながら、プロセスは進行していく。
さて、ここまで記事を読み進めて下さった皆さんはこう思う人もいるはずだ 「そんなに都合よく治療環境整ってないよ!」 その通りなのである。 通える範囲にまともな治療院が無い。 理学療法士がいない。ATなんてプロチームや代表チームにしか存在していない。 普通はそうなのである。 トップアスリートともなれば、自分で治療スタッフやトレーナーを雇えるが、ほとんどのスポーツに取り組む人々はそんな金銭的な余裕があろうはずもない。 ではどうするか。 整形外科での外科的処置が必要な場合は無理をしてでも病院に行くべきである。 健康保険証を持っていれば診療費はそれほど高額にはならない。 そこから先、接骨院、理学療法士、アスレチックトレーナーの役割をどう埋めるかが問題になる。 答えは簡単。 「自分で学ぶしかない。」 ケアの方法やリハビリトレーニングのレパートリーは本やネットで検索できる時代になっている。学ぼうと思えばいくらでも無料で学べる。ただし、情報が簡単に手に入る時代だけに、偽の情報や誤った情報も多いので、手にした情報の精査も必要だ。アスリートはレベルが上がり、様々なサポートを受けることができる地位に着くまでに、多くの困難を乗り越えなければならない、その過程で身に付く知識はトップレベルに至ってからも有益なものである。 専門家に頼れれば専門家に頼るのが1番良い。様々な理由で専門家に頼れない場合は自分で対応するかない。またはコーチや監督などのスタッフが専門的分野の業務を一部負担することとなるだろう。 どこの業界でもそうだが、大手や第一線には各セクションにスペシャリストがいるものだ。しかし小規模な中小企業に各セクションのスペシャリストはいない。だからといって中小企業が使い物にならないかと言えばそんなことも無い。中小企業の中にはジェネラリストと呼ばれる人達が少なからず存在する。 ジェネラリストは専門分野に敢えて特化せず、広範囲の知識やスキルを有している。各セクションを横断的に網羅することで、縦割りのセクションを超えた対応が可能になり、プロセスの一貫性が保ちやすいというメリットもある。 スポーツをしている以上、怪我はつきものだ。 絶望的な怪我を負うことが無いように基礎を固めるとともに、怪我を理由にスポーツを離れる選手が少しでも少なくなることを切に願う。